こんにちはミッサです!
突然ですが私は読書が好きです。
多い時で年間100冊以上読んでいました。
最近は大体週に一冊程度の読書量ですが、
それでも人からは読書好きなんだね!とよく言われます。
ジャンルは恋愛もミステリも哲学も、何でも読みます。
それは失恋した時も変わらず。
実際、読書にはリラックス効果があると科学的に認められているそうです。
だから、失恋した心の痛みに、読書好きの人もそうでない人も是非本を読んでほしいと思います。
この記事では失恋を
- とにかく落ち込む時期
- 落ち込んだ心を癒す時期
- 前に進む時期
の3つに分けています。
それぞれの時期に分けて最低一冊ずつ、合計三冊以上読んでください。
- 失恋して、暗い気持ちで過ごしている人
- 何か気分を変えてみたい人
Contents
とにかく落ち込む時期に、切ない気持ちに浸る本
失恋して落ち込んだら、まずはとにかく悲しみきりましょう。
ぼんやりしたり、泣いてばかりいるのもいいですが、
切なくなる本があると、より悲しい気持ちに入り込むことができます。
泣くことはデトックスです。
思い切り泣ける本を紹介します。
「星の王子さま」 サン=テグジュペリ
【ここに本の表紙の画像を入れる】
一冊目は言わずと知れた名作ですね。
何度読み返しても切なく温かい気持ちになります。
かわいらしいイラストも心を癒してくれます。
あらすじは、砂漠に不時着したパイロットが小さな男の子に出会うというもの。
自分はつまらない大人だなあ、なんてぼんやり考え、王子さまの冒険にわくわくし、
最後にはどうしても少し寂しい気持ちになります。
恋の話というわけではありませんが、パイロットの「僕」の気持ちはあなたのものになり、
切ない気持ちがあなたの失恋の痛みと共鳴します。
「小説 秒速5センチメートル」 新海誠
アニメ映画「秒速5センチメートル」を監督自身がノベライズしたものです。
小学校で出会い、その後離れ離れになった二人の初恋の話。
まず、小学生の二人のやりとりがかわいい。
ほんの少しの描写でも、魅力的な初恋の少女、明里の姿が目に浮かびます。
どこにでもある出会いと別れでも、まっすぐな気持ちの恋がこんなにも胸を打つんだと痛感させられます。
私が特に印象深かったのが、二人の手紙の手紙。
こんなん泣くわ。
まるで失恋ソングを聞いているように、悲しみに共感し、
その気持ちに浸ることができる一冊です。
落ち込んだ心を癒す時期に、心が安らぐ本
泣き疲れた(もちろん心の中だけでも)あとは、ほっと癒される本を読みましょう。
恋愛もの以外にも、温かい気持ちになれる本を紹介します。
「おしまいのデート」 瀬尾まいこ
デートと言っても、恋愛のデートばかりではありません。
私も、女友達や母と二人で出かけることをデートと言ったりします。
おしまいと言っても、悲しいだけではありません。
だって、卒業式の後には入学式という新しいことがあるから。
この本には、おじいちゃんと孫、高校生と教師、OLと大学生など、5つのデートが出てきます。
登場人物はみんな、素直じゃなかったりしてすれ違いも予感させられるけれど、優しい人物です。
全体的にほのぼのしていて、
物語が終わった後もそれぞれに幸せになってほしいという思いが湧いてきます。
失恋で傷つき、人を信じられなくなった人にぜひ読んでほしいです。
瀬尾まいこさんの本は他にも人間の温かさを感じられる本が多いのでお勧めです。
「カフーを待ちわびて」 原田マハ
神社の絵馬に「嫁に来ないか」と書いたら、本当に花嫁が来た。
小学生にも生意気なことを言われるくらいのんびりした明青と、
明るくかわいい働き者で、明青のお嫁さんになりたいとやってきた幸との物語です。
沖縄の自然の描写が美しいです。
空と海の青さを想像するだけで、心が浄化されそうです。
私の好きなシーンは、おばあと幸のかけあい。
とても楽しい場面です。
切なさもある小説ですが、心が温かくなります。
思い出を忘れたくない恋をした人に特におすすめです。
「青のフェルマータ」 村山由佳
上と同じく、テーマカラーは青、の本です。
あることがきっかけで声が出なくなった主人公が、
イルカと海とチェロに癒されていく話です。
登場人物はどこかに心に傷を負っていて、
それぞれがもっと傷ついたり、傷つけたり、傷つけられたりしながら時が進んでいきます。
失恋から立ち直れる気が全くしていない人に特におすすめです。
ちなみに、チェロは人間の声にもっとも近い楽器だと言われているそうです。
人間の声に近いと、聞いていて落ちつくとのこと。
この本を読むときのBGMにはぜひチェロの演奏を。
「ハイネ詩集」 訳・片山敏彦
作者はドイツ出身で、亡命先で死亡した悲運のハインリヒハイネ。
恋の詩や童話を思わせるロマンティックな詩がたくさん収録されています。
ぼんやり読んでいると、自分の恋に自然と重ね合わせていると思います。
小説と違って、読んでいるあなた自身が主人公になりやすいです。
この言葉は、私が考えた言葉では?と思うほど共感したり、
大切な人にこんな風に思われていたらよかったのに、と思ったりという風に。
詩なので、特に注意深く日本語訳されていて、語感がよいです。
黙読でも構いませんが、朗読するととても心地よくなれます。
「ここにないもの 新哲学対話」 文・野矢茂樹 絵・植田真
未来って何?空の色って本当に青いの?
普段忙しくしているとあまり考えないこの世界について問いかける哲学書です。
哲学といっても、エプシロンとミューというかわいい二人の対話形式で、
堅苦しくなく読めます。
心が疲れた時に、ふと見ている世界を変えてくれます。
この本にも挿絵があるのですが、
読む前と読んだ後では挿絵の見え方まで変わる人もいるかもしれません。
つらくて眠れないくらい、くたびれた時にもこの本を読んでほしいです。
「『恋愛のどん底』から抜け出して今より1000倍愛される方法」 Moritto
失恋して、落ち込んでいたとき、何がダメだったんだろう、ああすればよかったのかな、
とぐるぐると考え込んでしまうことはありませんか。
私はそんな風に考え込んでしまって、答えを探したくて恋愛ハウツー本を読みあさりました。
この本はその中の一冊です。
私が本当に失恋で落ち込んでいた時、もう気持ちがぐちゃぐちゃで、
自分が何を考えていて、これからどうすればいいのか全く分からなくなっていました。
そんな気持ちを、この本は少しずつ、少しずつ整理してくれました。
著者が自身の経験をもとにしながら書いた本です。
さらに、著者以外にも幸せになった人の話が載っています。
それらのエピソードに、自分も幸せになれるんだ!と勇気をもらえます。
「白河夜船」 よしもとばなな
眠りをテーマにした三部作です。
表題作の白河夜船は、不倫と友人の死という事実から、寝ることで逃げる女性の話。
重苦しく陰鬱な雰囲気も漂いますが、最後はそうか、と納得して、ほっとします。
明るく元気に「きっと大丈夫!」と正面から励まされるのではなくて、
小さな天使が「大丈夫じゃないかな」と横からささやくように励まされます。
夜うまく寝られない人、
何にもやる気が起きなくて寝てばかりいて、そんな自分が嫌な人に特におすすめします。
前に進もうと思うときに、元気になる本
次の恋が見えていたり、しばらく仕事をがんばってみようかな、と思ったり。
一歩前に進むときに、背中に背を添えてくれるような本を紹介します。
「風に舞いあがるビニールシート」 森絵都
それぞれの主人公が一生懸命に生きる短編集です。
私が特に印象に残っているのが表題作である「風に舞いあがるビニールシート」。
喪失のシーンがあり、失恋したての人にとっては読むのが苦しいかもしれません。
けれど、そのあとに人間のしなやかさを感じられる描写があります。
それから、もう一つのお気に入りは「鐘の音」。
私はこの作品で仏像修復師という職業を知りました。
自分が最も大切にしたいものは何か?
私が今こんな状況なのは運命のめぐり合わせなのか?
読んだ後、気づけばこんなことを考え込んでいました。
うつむくのをやめたい、と思っている人に特におすすめです。
「旅屋おかえり」 原田マハ
大好きな作家さんなので、もう一冊だけ紹介させてください。
この本は私が遠出した帰り道、電車に乗るときの暇つぶしとして駅の近くで買った本です。
読みながら、電車の外を流れる景色をとても愛おしく思いました。
売れないタレントが「旅屋」という、全く新しい仕事を始めます。
主人公「おかえり」が出会う人々を笑顔にする様子をみると、こちらも自然と元気が出てきます。
読み終わったらきっと旅に出たくなります。
この本を読んだ後に旅にでたら、失恋旅行もよりよいものになることでしょう。
旅の行き先探し、旅のお供にはぜひ同じく原田マハさん「フーテンのマハ」を!
「手紙屋 蛍雪篇 私の受験勉強を変えた十通の手紙」 喜多川泰
これは私が中校生の時に何度も読んだ本です。
当時数学が大の苦手だった私は、なんで数学なんかしないといけないの、
今自分が何の計算をしているのかわからない!といつも悩んでいました。
その時は、勉強は太古の昔から人が一生をかけて探し求めた答えを、
ほんの一瞬でモノにできるのは素敵ではないか?
というメッセージに勇気づけられていました。
私はもうこの本の主人公の年齢よりずっと上になったけれど、
今でも時々読み返しては行動の大切さにハッとさせられます。
自分を変えたい!と思う人に特におすすめです。
「私はスカーレット」 林真理子
「風とともに去りぬ」の林真理子さんによる新訳です。
現在は2巻まで出ています。
この物語の主人公スカーレットはとにかく勝気の自信家。
美人のなせる業?いや、もとの性格も大きいよね。
失恋したての人にとってはまぶしすぎる性格ですが、彼女も失恋を経験します。
私はまだ一巻しか読んでいませんが、
新しいスカーレットがこれからどうなるのかとても気になっています。
強気な主人公の姿は、また恋をしたい人に見てほしいです。
番外編
恋のことを忘れて、夢中になれる本。
もう恋愛のことなんて少しも考えたくない!
ってくらい投げやりな気持ちになることもありますよね。
そんな方には、私が最近読んだ、恋愛要素がほぼないもので、面白かった作品を紹介します。
「この光と闇」 服部まゆみ
何を書いてもネタバレになりそうなのですが、
お姫様の生活が一変する出来事が起こる話です。
私は何が本当か、全く気づきませんでした。
耽美な世界で、特にお洋服の描写は中世ヨーロッパが舞台の映画のようでうっとりしました。
「明治乙女物語」 滝沢志郎
これも世界観がずるい。
鹿鳴館。ドレス。女学校。洋行への憧れ。
現代の私たちが感じる明治時代のロマンが詰め込まれています。
ジャンルはミステリ。
若い女の子二人が不可解な事件に挑みます。
女が勉強するなんてけしからんという風潮や、
女性であるというだけで受ける嫌がらせに立ち向かう二人がかっこいいです。
映画化作品
失恋から立ち直るのに、映画を見るのもオススメです。
上で紹介した作品のもとになった映画と、映画化されたものを紹介するので、
比べてみるのも楽しいと思います。
「秒速5センチメートル」
こちらは映画が先、小説が後ですね。
小説だと心の動きがより分かりやすいですが、
映画も美しい映像で印象的なシーンがたくさんあります。
「白河夜船」
こちらは小説の映像化作品。
無音だったり、曲があってもそのチョイスにより原作以上に重苦しさをダイレクトに感じました。
私は公開してから割とすぐに見たのですが、寝返りの打ち方がリアルで妙に印象的なのと、
グレーがかった雰囲気をよく覚えています。
13冊読み終えるころには元気になってる!
失恋を三段階に分けて、それぞれの時期におすすめの本を紹介しました。
いちばん初めの、つらい...何もできない...
という時期には、その気持ちにあえてのめり込む物語を。
少し時間が経ったら、心を癒すお手伝いができそうな本を。
最後に、よしっ!ちょっとだけ頑張ってみようかな、
そんな気持ちになる元気をくれる本を。
それぞれの段階で好きな本を一冊ずつでもいいです。
でも、きっと立ち直ってやる!と思いながら、
番外編を含めなければ13冊の紹介した本をすべて読み終えると、
つらい苦しみからより確実に立ち直れます。
ただ、どうしても3冊読むのはしんどい...どれを読むか選べない...
て人にはたった一冊だけ、この本を読んでください。
瀬尾まいこさんの「おしまいのデート」。
短編集なので読みやすいし、必ず一つはお気に入りの話が見つかります。
登場人物の不器用さは、失恋を経験したあなたにこそ感じるものがあるはずです。
当人以外からすると奇妙に感じる関係を、優しく肯定してくれるところも温かいです。
もちろん、紹介したのはすべて私が読んで印象に残っている本です。
本の内容自体が失恋に効くものを集めているのですが、
本に夢中になると、それだけでリラックスできるし、
時間の経過が早く感じて、苦しむ時間が短くなったように感じられます。
早くあなたが立ち直れますように。
文字を追うのはとても落ち着く!